トランプ前大統領と習近平国家主席は金曜日の電話会談で、TikTokの米国事業に関する合意に達したとトランプ氏が発表しました。しかし、中国側はこれを明確に確認しておらず、報道では米国投資家グループへの売却が検討されているとされています。
トランプ氏は自身のソーシャルメディア「Truth Social」で、会談は「建設的」であり、習氏による合意への承認に「感謝」すると投稿。貿易問題についても進展があったとし、10月末に韓国で開催されるAPEC首脳会議での会談、そして来年初めの訪中も発表しました。習氏も「適切な時期」に米国を訪問するとのことです。
一方、中国国営新華社通信は、習氏がTikTokに関する交渉を歓迎するとの発言を報じましたが、会談の成果については曖昧な表現にとどまりました。トランプ氏は記者会見で、合意はまだ署名が必要であり、まもなく正式な手続きが行われる可能性を示唆。「この取引の成立を楽しみにしている」と述べ、米国がアプリを「厳しく管理」するとも付け加えました。
合意では、オラクルなど複数の米国企業がTikTokの米国事業を買収し、ByteDanceからライセンス供与されたアルゴリズム技術を用いて運営を継続すると言われています。しかし、1億7000万人の米国ユーザーにコンテンツを配信する強力なアルゴリズムの所有権が交渉の難航要因となっているようです。
トランプ氏は以前、TikTokの米国事業の売却または閉鎖を命じていましたが、期限を何度も延長してきました。今回の合意について、米国の多くの議員、特にトランプ氏自身の所属する共和党内からも、ByteDanceと中国共産党との関係に対する懸念の声が上がっています。ミシガン州選出のムルナール下院議員(対中共産党特別委員会委員長)は、合意がByteDanceのアルゴリズムへの依存を継続させ、中国共産党による支配や影響力を許す可能性があると懸念を表明しました。
一方、トランプ氏はTikTokを2024年大統領選の重要な要素と位置づけており、その価値を高く評価しています。 ByteDanceは声明で、TikTokの米国ユーザーへの提供を継続するために関連法に従って取り組むと述べ、両大統領の努力に感謝を表明しました。 しかし、中国側の公式発表は曖昧なまま、合意の最終的な形は依然として不透明です。
米中両国は、レアアースの輸出問題などを巡り今年に入り既に何度か会談を行っており、今回のTikTok問題以外にも貿易摩擦や技術輸出規制、農産物購入など未解決の課題を抱えています。 両国間の緊張は依然として高く、合意に至るまでの道のりは険しいと言えるでしょう。



