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iPhoneでSIMカードは消える?

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アップルが今週発売した新型iPhone Airは、従来のSIMカードスロットを廃止し、eSIMのみ対応という衝撃的な発表で業界に波紋を広げています。これは、世界中でeSIMのみのiPhoneが発売される初めての事例となります。米国では2022年からeSIMのみのiPhoneが販売されていましたが、今回、世界展開へと拡大したのです。

SIMカード、つまり加入者識別モジュールは、携帯電話がモバイルネットワークに接続し、通話やテキストメッセージ、データ通信を行うために不可欠な部品です。近年、eSIMが代替手段として台頭し、多くのスマートフォンでは従来のSIMカードとeSIMの両方を搭載できるようになっていました。しかし、iPhone AirはeSIM一本化に踏み切ったのです。

今回のアップルの決定は、物理的なSIMカードの終焉を告げるものだと、CCSインサイトのアナリスト、ケスター・マン氏はBBCニュースに語っています。アップル以外の主要メーカー、サムスンやグーグルもeSIMに対応しつつありますが、多くの地域では従来のSIMカードスロットを維持しています。しかし、eSIM搭載スマートフォンの普及は急速に進んでいます。CCSインサイトの予測によると、2024年末までに13億台、2030年には31億台のeSIM搭載スマートフォンが使用されるとされています。

eSIM化のメリットは多岐に渡ります。PPフォーサイトのテクノロジーアナリスト、パオロ・ペスカトーレ氏によると、内部スペースの節約によるバッテリーの大型化、プラスチック製SIMカードの削減による環境への配慮、そして海外旅行時の通信事業者選択肢の増加と高額な請求回避などが挙げられます。また、eSIMによって、顧客の携帯電話事業者との接し方にも変化が生まれる可能性があります。例えば、SIMに関する問い合わせのために店舗に行く必要がなくなることで、時間と手間を省けるようになるでしょう。

しかし、この変化が全ての人々に歓迎されるわけではない点も認識しておく必要があります。特に高齢者やテクノロジーに不慣れな人々にとっては、eSIMの使い方が分かりにくいという課題があり、業界全体で丁寧な説明とサポート体制の構築が求められます。

アップルがeSIMのみのiPhoneを世界展開に踏み切ったことは、モバイル業界における大きな転換点となるでしょう。今後、SIMカードトレイが完全に姿を消す日はそう遠くないかもしれません。

Source: Will the latest iPhone kill off the Sim card?

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