ベルギー勢がUEFAチャンピオンズリーグで躍進を見せている。開幕早々、2つのベルギーのクラブが鮮烈な勝利を収め、ヨーロッパサッカー界に衝撃を与えた。
まず、ユニオン・サン・ジロワーズはアウェイでPSVアイントホーフェンを3-1で撃破。チャンピオンズリーグ初出場ながら、堂々の勝利を飾った。これは、2018年にブライトンのオーナーであるトニー・ブルーム氏が買収して以来、目覚ましい発展を遂げてきたクラブの象徴的な出来事と言えるだろう。わずか4年前にはベルギー2部リーグに所属していた同クラブは、その後3年間リーグ優勝を逃しながらも、昨年ついに90年ぶりのリーグ制覇を果たし、チャンピオンズリーグ出場権を獲得した。
一方、クラブ・ブルッヘはモナコ相手に4-1の大勝。前半10分間で3ゴールを奪うなど、圧倒的な強さを見せつけた。クラブ・ブルッヘは過去5シーズンでUEFAクラブ係数ランキングで44位から20位へと急上昇。近年は、アストン・ヴィラやスポルティングCPを破り、ユベントスやセルティックと引き分けるなど、ヨーロッパの舞台で存在感を示してきた。昨シーズンはUEFAヨーロッパカンファレンスリーグ準決勝でフィオレンティーナに惜敗したものの、その実力は折り紙付きだ。今シーズンは既にレッドブル・ザルツブルクを下し、レンジャーズには2試合合計9-1の大差で勝利して本戦出場を決めている。
両クラブの躍進は、ベルギーサッカー全体のレベル向上にも繋がっている。UEFA係数ランキングでは、数シーズン前に13位まで落ち込んだベルギー協会が、現在は8位まで順位を上げた。
両クラブの成功の要因の一つは、巧みな選手の売買戦略だ。クラブ・ブルッヘは今夏、アカデミー出身の2選手を各2000万ユーロで売却。また、ヤシリ選手をACミランに3600万ユーロで移籍させた。一方、ユニオン・サン・ジロワーズもサディキ選手をサンダランドに1700万ユーロで売却し、イヴァノヴィッチ選手をベンフィカにクラブ史上最高額の2280万ユーロで売却している。これらの売却益を若手選手の獲得に投資することで、クラブは世代交代を成功させ、チームの競争力を維持している。クラブ・ブルッヘのモナコ戦における平均年齢は23歳と若く、37歳のシモン・ミニョレ選手がゴールを守っていた点も注目に値する。
これらの成功は、ベルギーサッカーが若手育成と戦略的な選手売買を巧みに組み合わせていることを示している。今後も両クラブの活躍、そしてベルギーサッカー界全体の更なる発展が期待される。
Source: Why Club Brugge and Belgian football are on the rise
